生活クラブの牛乳は低温殺菌牛乳ではなかった?!【新生酪農さんのお話]牛乳消費地交流会①
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7月15日に、名古屋センターで行われた牛乳消費地交流会に参加してきました。
いつもは平日に行われることが多いんですが、
この日は祝日だったため子供達もたくさん参加してました♪
交流会でお話してくださったのは、
生活クラブの「パスチャライズド牛乳」を作っていらっしゃる
新生酪農(株)安曇野工場の方と、
その原料となる牛乳をつくってらっしゃる南信酪農協の生産者の方々。
早朝出発で、この交流会のために名古屋まで来てくださいました。
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まずはご挨拶からはじまり、最初は新生酪農(株)安曇野工場の方のお話です。
牛乳がどうやってつくられているのか、
スライドの写真を見ながらの説明がありました。
牛乳の状態を厳しくチェックしたり、生乳から目に見えない異物をとったり・・・
思ったよりも工程がたくさんあって、ただ瓶に詰めるだけじゃないんだ~と驚きでした。
生活クラブの牛乳は
低温殺菌牛乳ではなかった?!
生活クラブのパスチャライズド牛乳の殺菌方法は72℃で15秒。
・・・と聞くと低温殺菌の牛乳なのでは?とよく間違いがちですが
(私も実は低温殺菌法の牛乳だと少し前まで勘違いしてました)
生活クラブのこのパスチャライズド牛乳は、よくスーパーで売られているタカナシの低温殺菌牛乳などとは違って「高温短時間法(HTST)」で殺菌されている牛乳です。
生活クラブの牛乳は、低温殺菌牛乳ではないんですね。
パスチャライズド牛乳には、
●低温長時間法(HTST)
●高温短時間法(LTLT)
の2種類があります。
低温長時間法では63℃で30分殺菌します。
この殺菌方法は、殺菌処理に時間をかけている分、甘みと粘性が増しますがその反面、殺菌に30分もかかってしまうため大量生産ができません。
対して、生活クラブが採用している高温短時間法では72℃で15秒の殺菌方法になりますが
殺菌処理時間が短い分、生乳に近い味になりさらに大量生産にも向いています。
低温長時間法と高温短時間法では、温度も殺菌する時間も違うんですね。
市販の牛乳は超高温殺菌牛乳
ちなみに市販の牛乳は、通常120℃~130℃で瞬間殺菌されています。
いわゆる超高温殺菌法で殺菌されている牛乳です。
ちなみに日本の牛乳の90%以上が、この超高温殺菌牛乳だそうです。
この方法ですと、保存性は高いのですが、牛乳に含まれるタンパク質やカルシウムが
熱で変性してしまいます。
殺菌できたとしても、牛乳の自然な風味や栄養を変化させ一部の有効な成分まで失ってしまう熱処理です。
その点、生活クラブが採用しているパスチャライズド牛乳は良い菌を残し、風味や栄養をあまり損なわない殺菌方法なので栄養があるのはもちろん、安全な牛乳で、なおかつ美味しい牛乳になるわけなのです。
しかし、良い菌も残す反面、菌がすべて死ぬわけではありません。
そして菌が一定以上残っていると出荷ができなくなってしまいます。
そのため、生乳が生産される時点で
なるべく菌を残さないよう、生産する必要があるそうです。
コレが結構大変なんだとか・・・
普通の牛乳なら、高温殺菌で菌を全て殺してしまうので
生産の時点で、そんな気は使わないでいいんですよね。
そんな、手間のかかる
菌の少ない牛乳を作ってくださっている生産者の方々。
生産者の方のお話は
次回に続きます。
ちなみに生活クラブのパスチャライズド牛乳ですが
最初から今のような瓶入り牛乳ではなかったそうです。
最初は紙パックで、しかも今のようにパスチャライズド方式ではなく
高温殺菌の牛乳だったようです。
今のような殺菌方法をとるようになったのは、1988年から。
さらに今のようなリターナブルびんが使われるようになったのは2000年から。
組合員の意見から、今のパスチャライズド・リターナブルびん入り牛乳の
かたちになったんだな~と
あらためて実感しました。
こういう、「声」が届くところが
生活クラブの良さですよね。
パスチャライズド牛乳については
今回はさらっと書いただけなので
また後日別記事で詳しく書きますね。
>>次の記事はこちら
→酪農家の一日:一番大変な仕事とは?【南信酪農協の生産者さんのお話】
牛乳消費地交流会②
http://mayu-seikatu.com/?p=53
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タグ:パスチャライズド牛乳, 低温殺菌, 生活クラブ, 高温殺菌